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右肩の関節周囲炎
治療・リハビリ前の状態
ご利用者様:60代 女性
「右肩を大きく動かせない」「右手を頭まで持っていけない」「下着をつけようと手を回しても痛みで届かない」という、右肩関節の痛みに関するご相談でした。
治療・リハビリの内容
肩甲帯や胸郭に対するモビライゼーション(曲げにくかったり、伸ばしにくい関節の動きを改善する治療)・ストレッチ、弱化していた肩関節周囲の筋に対する運動療法を実施しました。
- 姿勢アライメント評価(姿勢を測定して骨や関節が整っているかどうかを確認すること)
- 肩関節ROM-ex(肩の関節の運動範囲を改善するためのエクササイズ)
- 上腕二頭筋の遠心性収縮ストレッチ
- 胸腰部の回旋運動
- 上肢体幹協調性を意識しての体幹トレーニング
- 重錘バンドによる前鋸筋筋力訓練
- セラバンドによる棘上筋・棘下筋反復訓練
- ボールプッシュによる肩甲下筋筋力訓練
- 徒手肩甲骨の上方回旋・後傾誘導
- 小胸筋・広背筋モビライゼーション・ストレッチ
治療・リハビリ後の状況
リハビリ開始から5か月経過後、右肩関節が曲がる角度が90°→155°(外転は95°→175°)まで改善しました。
その結果、シャンプー動作や下着がつけられずにいた状況が改善しました。-
治療前の右肩可動域
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治療後の右肩可動域
治療・リハビリ担当者の声
今回の患者様は右肩関節周囲炎を呈しており、急に肩が上げられないことに戸惑いと恐怖感を強く感じていました。
われわれ理学療法士は患者様の不安を取り除くために病態の説明、機能評価、運動療法の提供やセルフエクササイズの指導を行っていきます。
肩が上げられなくなった方は肩関節に付着している筋の出力低下や肩甲帯や胸郭の可動域低下がみられ、それを代償するため反り腰で代償することがあります。
違和感を感じてから早期にリハビリを開始することで改善しやすいです。身体に対する異変を感じたらなるべく早く病院に診察を受けてみてください。患者様からの声
始めは可動域が狭く、どのようにすればいいか不安でしたが、痛みをよく理解していただいたので安心してリハビリを受けることができました。
分かりやすく筋肉の正しい動かし方や日々のセルフエクササイズを指導していただき、その甲斐があって現在は日常生活に支障がない所にまで回復し、とてもうれしく感謝しています。